
脅威を素早く発見し、それが本当に重要かどうかを見極めることが、サイバーセキュリティにおける肝心な点です。そこでユーザーとエンティティの行動分析(UEBA)が重要となるのです。そしてSumo Logicの最新技術である「履歴ベースライン」が大きな意味を持つ理由もここにあります。
今回のリリースにより、Sumo Logicは従来のUEBAモデルを根本から刷新し、従来は数週間の学習時間を要した洞察をわずか数分で提供します。これが変革をもたらす理由と仕組みです。
UEBAとは?
UEBAは、静的なルールではなくユーザーの行動やパターンに基づいて脅威を検出する方法です。ユーザー、デバイス、システムが通常どのように動作するかを追跡し、不審な活動を検知します。
まるでスマートな警備員が皆の行動パターンを覚えるようなものです。誰かが不自然な時間に現れたり、立ち入り禁止区域に入ろうとしたりすると、警備員は異変に気付きます。
問題点は?従来のUEBAには学習に時間がかかります。ほとんどのツールは、有用になるまでに数週間(あるいは数ヶ月)分のデータが必要になります。一方、アラートはあまりにも一般的すぎる警告だったり、誤検知だらけというのがほとんど。しかし、履歴ベースライン設定によりこの問題は緩和されるため、脅威に迅速に対応できます。
Sumo Logicの画期的な技術:履歴ベースライン
Sumo Logicは2025年6月のCloud SIEMアップデートで、履歴ベースライン機能を導入しました。これにより、チームは数週間にわたる過去の行動データを即座に活用できるようになります。
これが意味するところは、
- もうシステムが時間をかけて「学習」するのを待つ必要はありません。
- なにが正常かどうかを推測する必要もありません。
- そして、見過ごされた異常によって不意を突かれることもなくなります。
Sumo Logicは、過去の知見とリアルタイム検知を融合させ、必要な時に必要なコンテキストを提供します。
効果を発揮する場所
この機能は現在、Sumo LogicのクラウドSIEMにおける主要な検知手法を支えています:
- Outlierルール静的なしきい値だけでなく、週単位のデータに基づくパーセンタイルベースの基準値を使用するようになりました。これにより、アラートは環境の実際のパターンに基づいて生成され、恣意的な数値に依存しなくなります。
- First Seenルール何かが過去にどれぐらいの頻度で発生したかを説明し、まれではあるが正当な事象による誤検知を減らします。
いずれの場合も、Sumo Logicは過去の行動を利用して、より賢明な判断を即座に行っています。
大きな利点は何か?
「履歴ベースライン」の価値は、スピードと正確さに集約されます。セキュリティチームには、脅威が襲ってきたときに時間的な余裕はなく、結局は何でもない異常を一つひとつ追いかける余裕もありません。
この機能により、以下のことが実現します。
- 数週間の行動履歴というコンテキストを持った迅速な脅威検知
- 誤検知の大幅な削減
- 長い学習期間やチューニングサイクルの不要化
- よりスマートなアラート、的確な優先順位付け、そして迅速な対応
このアップデートにより、より迅速に作業を進め、セキュリティワークフローを改善するためのインテリジェントなセキュリティオペレーションを構築できます。
結論:セキュリティチームは格段にスマートになった
Sumo LogicのUEBAにおける「履歴ベースライン」は、単なる機能ではありません。それは、行動分析がどうあるべきかという考え方を根本から見直すものです。
長期的な分析がもたらす深みと、リアルタイムのインサイトがもたらすスピードの両方を手に入れることができます。一刻を争う脅威の状況において、これは非常に大きな進歩です。
実際の動作をご覧になりたいですか? Sumo LogicクラウドSIEMの詳細をご覧ください。


